宣教題:「キリストからの招待に応えて」 宣教: 鎌野 直人 協力牧師
聖 書: マルコ1章16~20節
だれでも問題を抱えている。自分自身のこと、家族のこと、職場のこと、地域のこと、国のこと、世界のこと、地球環境のこと。もっときれいな世界のはずなの に、そうでない。もっとずるくない世界のはずなのに、そうでない。これだけ問題があるのに、自分は何をしたらいいのか、わからないで。
1.問題だらけの世界に来られたイエス
現代の私たちと同じように、新約聖書が書かれた2,000年前のユダヤの地にも、数多くの問題があった。そして、だれでもが問題を抱えていた。社会から のけ者にされている。神の祝福が自分たちの上に溢れているわけではない。自分たちとは全く関係のない者が、王としてユダヤを、世界を治めている。でも、こ の問題を解決する術をしらない。自分がそれにどう関わったらいいのか、わからない。
そんな世界に来られたのがイエスである。イエスは、自分の働きを通して、もっときれいな世界が、もっとずるくない世界が始まる、と人々に語られた。それ は、イエスを通して、ほんものの神が王となって世界を造り変えられ始めたからだ。さらに、ガリラヤ湖で漁師をしていた二組の兄弟に、「人間をとる漁師にし てあげよう」(17)と語りかけた。神が始められた新しい世界のために働く使命を彼らに与えるためであった。
2.わたしについて来なさい
イエスの招きのことばは、「わたしについて来なさい」(17)であった。「自分のグループに入りなさい」という意味ではない。まず、それは、あなたには 価値があり、使命がある、という意味である。次に、今までの道を今まで通りにあなたが歩いている限り、問題は解決しない、という意味である。あなた自身が あなたの抱えている問題の原因のひとつであるからだ。三つ目に、解決のために、なによりも新しい王のあとを従うべきである、という意味である。今まで歩ん でいた間違った道を修正することなしに、問題の解決はない。この声を聞いて、漁師たちは、自分のもっているものを置いて(18、20)、イエスの弟子とな る道を選んだ。そして、イエスと共に、きれいで、ずるくない世界を生みだすプロジェクトに加わった。
イエスは今日も、同じように私たちを招待してくださっている。問題だらけのこの世界をイエスと共に変えていくプロジェクトに加わるように招いてくださっている。自らも問題の原因であることを認め、そのあわれみに招きに応えて、新しい王について歩んでいこう。