宣教題 「新しいボス」 宣教 鎌野直人協力牧師
聖 書 1テサロニケ1章9~10節
クリスチャンとなるとは、きれいではなく、ずるい世界の真ん中で、きれいでずるくない世界を造り出す人となることである。そのためには、新しいボスの下に付かなければならない。
悪いボスの典型例が、旧約聖書に登場するエジプトの王ファラオである。ファラオという主人のゆえにイスラエルは不幸となり、命を失い、滅びそうになっていた。イスラエルの民の運命をボスであるファラオが握っていたからである。
イスラエルの民をひどいボスから解放するために立ち上がられたのが、世界のすべてを造り、天に住まいながらも、地上におけるあらゆる出来事に深くかかわり続けておられる「生けるまことの神」(9節)であった。十の災いと葦の海を分けることを通して、ファラオを打ち破り、イスラエルを解放した。ただし、イスラエルはファラオのやり方に慣れきってしまっていたために、「生けるまことの神に仕える」(9節)という歩みを簡単に選び取ることはできなかった。
あなたの人生のボスはなんだろうか。あなたのボスは、あなたを通してきれいなもの、ずるくないものを生み出しているだろうか。人を支配しているボスのほとんどが、ファラオのようにあなたを苦しめ、あなたを失望させる。「生けるまことの神」以外のすべてのボスは、あなたをあなたが一番なりたくない人の姿へとあなたを変えていく。すべてのボスが、罪と死という人を苦しめるボスの下に仕えているからである。
生けるまことの神は、2000年前にイエス・キリストを送られて、罪と死に対して十字架で戦われた。力をもって戦われたのではない。あらゆる悪と憎しみと腐敗と破壊を十字架でご自身の身にすべて負われ、もっともきれいではなく、もっともずるいもののすべてを受け入れることによって戦われた。その結果、罪と死の力はその牙を完全に抜かれ。イエスを通して、「生けるまことの神」は完全に勝利され、あらゆるボスに仕えて苦しんでいる人々に奴隷解放令を出してくださった。そして、「偶像から離れて神に立ち帰り、生けるまことの神に仕えるように」(9節)に招いていてくださっている。
新しいボスを選ぶことができる。きれいで、ずるくない世界を造り出すあなたになる道がある。イエスによって勝利された「生けるまことの神」に向かって、「あなたがわたしの人生のボスになってください」と祈り求めることからすべてははじまる。