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ヤコブ

試練の効用(2017.9.17)

宣教題 「試練の効用」        宣教 川原﨑晃主管牧師
聖 書 ヤコブ1章1~4節
 
 キリストの復活の証人であり(1コリント15章7節)、ペンテコステ後のエルサレム教会の指導者の一人として奉仕した(使徒言行録15章13節)ヤコブは、迫害下にあった各地の教会の人々に手紙を送りました(1節)。この手紙には、キリスト信仰に生きる人々に心の在り方また生活や行いについて具体的に語られています。
Ⅰ.試練は一様ではない  2節
 迫害を受けるという困難にあった人々に、まず「試練」について筆を執っています。信仰を持てば、試練がなくなるというのではありません。聖書が教える信仰は、その信仰の結果として、「いろいろな試練に出会う」という経験をするのです。
 試練には、健康面で弱さを覚えたり、経済的に困難を覚えたり、人間関係で難儀することもあり、信仰の迫害にも会います。若いときの試みがあり、老年特有の戦いもあります。だれの目にも明らかな困難があるかと思えば、人知れず悩むこともあります。困難が重なることもあったりと、一様でない試練です。
Ⅱ.試練を喜びとする  2~4節
 人の生まれながらの性質からすれば、試練を喜ぶことはできません。ところが、その試練を「この上ない喜びと思いなさい」というのです。
 試練を通されることによって、信仰が本物に近づけられます。そのように「信仰が試される」者となる喜びです。その試練を通して「忍耐が生じ」、その忍耐という品性が与えられるゆえに、試練が喜びとなります。そして、あらゆることにおいて、神の御心を正しく捉え、それに全力を注いで歩む「完全で申し分」のない者とされていくという喜びが生まれます。
 試練、信仰の試し、忍耐、完全な者にされるのは、深められていく恵みです。