宣教題 「愛が分かった」 宣教 川原﨑晃主管牧師
聖 書 1ヨハネ3章11~18節
パウロは、キリストこそが命そのものであると告白しています(フィリピ1章21節)。そのキリストをどのように知ることができるのでしょうか(14節、16節)。
1.死から命へと移してくださる主 11~15節
キリスト者の生活は、「互いに愛し合うこと」を大切にしています(11節)。ところが、カインが弟を殺した姿に見るように(12節)、殺人は憎む心から生まれるものです(13節、15節)。今日の世界が「カインのように」なっているのではないか。また、私たちの心が憎しみに駆られ、心のうちに密かな殺人を犯すことになっていないか。そして、教会が本当に「互いに愛し合う」群れになっているか、と問われます。
ところで、「わたしたちは、自分が死から命へと移ったことを」事実として知らされ、信仰をもって受け止めています(14節、ヨハネ5章24節)。キリストによって死から永遠の命に移されるならば、愛に生きる者に変えられるのです。
2.命を捨てる者へと変えてくださる主 16~18節
そのために、キリストは十字架にお架かりくださって命を捨ててくださいました。その事実のゆえに「愛を知りました」と告白しています。ヨハネは、家族愛をはじめ多くの愛を経験していましたが、キリストの十字架のもとに身を置いたことによって初めて神の愛が「分かった」のであり、地上の使命を終えるまで続いた経験でした。
私たちを兄弟を愛する者に、命を捨てる者に変えてくださるのは、キリストご自身です。そこからは、兄弟に対して誠実な同情を寄せる愛が生まれてきます(17~18節)。何よりも、他者の救いと必要のために命を注ぎ出す者とされます(フィリピ1章22~26節)。これこそが、キリストの十字架の愛に生かされている者の生き方です。