宣教題 「神の出番」 宣教 川原﨑晃牧師
聖 書 マルコ2章1~12節
ここに登場する中風の人とその仲間たちは、自分たちの力ではなすすべもない課題に対して神の出番を望み、さらに彼ら自身が気づいていない最大の問題の解決に対して、権威ある神の出番の必要を促がされました。
1.主イエスにひたすら依り頼むときに
不自由を覚えていた「中風の人」は、お会いしたいと願っていた主イエスの所に彼の仲間たち四人によって運ばれてきました。彼らは、無礼を承知で、乱暴とも思える方法を用いました。
それに対して主イエスは、中風の人に憐れみの心を抱かれたというよりは、必死になって彼を主イエスの前につり下ろした仲間たちの信仰を見られました(5節)。彼らは、愛に促がされて、主イエスにひたすら依り頼んだのです。この信仰が、神の救いへの導きとなったのです。
このように、一人の人が主イエスに出会うために、その人をめぐる人々の愛と信仰と祈りのあることを知るのです。
2.罪を赦す主イエスの権威に触れるときに
主イエスは、仲間たちの信仰を見られて、「子よ、あなたの罪は赦される」(5節)と宣言されました。主イエスは、このことを通して因果応報を教えておられるのではありません。どんな病気をしていようと健康であろうと、どんなに苦難にあろうと幸せな生活を送っていようと、誰もが主イエスによって罪を赦していただくことなしに、神との交わりを回復していただき、本当に健やかに生きることはできないのです。
私たちは、主イエスが十字架上でご自身の命を投げ出して告げてくださった罪の赦しを聴きつつ(ルカ23章34節)、自分の罪の深さに気づくのです。そして、「わたしはあなたに言う。起き上がり、床を担いで家に帰りなさい」(11節)との権威ある御言葉に立って、魂も心も体も自由にされて自分の足で歩み始めるのです。