宣教題 : 「祝福の本当の源泉」 宣教: 鎌野 直人 協力牧師
聖 書 : ホセア書2章4~25節
「放蕩息子のたとえ」(ルカ15章)に登場するのは、父から離れていって身を持ち崩した息子であった。ホセア書には「放蕩夫人」が登場する。イスラエルが、他の神々という愛人たちを恋い慕ったからである。
1.衣食住の祝福の源泉
紀元前8世紀のイスラエルではバアル崇拝が広がっていた。衣食住の必要は嵐と雨をもたらす肥沃の神バアルが備えると信じていたからである(7)。しかし、祝福を与えてくれるバアルを探し求めても、見つけ出すことはできない(9)。衣食住の祝福の源泉は、バアルではなくイスラエルの神である主だからだ(10)。主が祝福を惜しみなく与えられたからこそ、放蕩夫人は放蕩に身を持ち崩すことができた。しかし、彼女は知らなかった。
2.神を知る祝福の源泉
イスラエルは主を忘れ(15)、愛人バアルを求めた。しかし、彼らは主を知るようになる(22)。主がそのために働かれる。彼らがバアルの所へ行く道をふさぎ(8)、その衣食住を奪い取り(5、11)、世界にその恥をさらさせ(12)、季節の祭りの楽しみを奪い取り(13)、バアルの贈り物だと誤解していた楽園を荒らす(14)。主は彼らが蒔いた種を刈り取らせる。しかし、荒野へと彼らを導き、そこで懇ろに語り、祝福と苦悩の中の希望を与えるのも主である(16-17)。主に信頼する以外に道がない荒野で出エジプトの神を思い起こした彼らは、主の下に立ち返り(18)、主を知るようになる(22)。神を知る祝福の源泉も主である。
3.世界を治める祝福の源泉
イスラエルが祝福の本当の源泉を知る時、天と地は結び合わされ、天から与えられる祝福を、地は豊かに実らせる(23-24)。彼らがその使命を果たし、地を正しく治め、あらゆる被造物がお互いに呼応しあうからである。このようにして、彼らが地上で主のみこころを行い、その結果、被造物が生かされ、戦いが止められるために、彼らと契約を結ばれるのも主である(20-22)。放蕩夫人が主の下に立ち返り、その使命を果たすためのあらゆる必要は主が備えてくださる。祝福の源泉である方を覚えよう。