宣教題 : 「想定外の愛」 宣教: 鎌野 直人 協力牧師
聖 書 : ヨハネによる福音書 3章1~16節
世界がこうなればいいのに、と思うことがあるでしょう。「物事が正しく行われればいいのに」、「ものだけがすべてではないのに」、「他の人と親しくなれればいいのに」、「人は、世界はもっと美しいはずなのに」。いつの時代も、どこに住む人も、そう願っています。けれども、現実はそうではありません。
1.想定外の条件
ユダヤ人の指導者であったニコデモという教師もそう願っていました。「神の国を見れば、永遠のいのちを得ることができれば、そんな違った世界を見る事ができる」と求めていました。そこで、当時はやりの教師であるイエスの所に尋ねに行きました。ところが、イエスは「新たに生まれなければ」(3)とか「水と霊によって生まれなければ」(5)というニコデモにとっては想定外の条件を突きつけてきます。今まで考えたこともなければ、理解もできない条件でした。
「すばらしい世界が来るように」と願う私たちに聖書が突きつける条件は、私たちにとっては想定外のものばかりです。いや、条件の意味さえも理解できません。自分が今置かれている枠組みがそれをとどめているのです。
2.想定外の愛
しかし、天地を造られた神が私たちのためにこの想定外の条件を満たして下さいました。神がその独り子イエスを与えてくださることによって、それも十字架につけることによってです。私たちのために大切な独り子を与える神の愛は想定外です。神を知ろうともしないし、見ようともせず、むしろ嫌っている世界のために、神は最後まで約束を守ると語られているからです。むごたらしい十字架があなたを、そして世界を癒して、すばらしいものを回復すると約束されているからです。
こんな想定外の愛を受け入れることができるでしょうか。自分の枠にこだわり続ける限り、受け入れることはできません。そのようなは神のすばらしい世界を経験することなく人生の終わりを迎えるでしょう。しかし、イエスを信じる時、この神の賜物を喜んで受け取る時、新しい世界があなたから始まるのです。