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2012年9月23日

人間になる(2012.9.23)

宣教題  : 「人間になる」   宣教:   川原﨑 晃  牧師
聖    書  : ルカ 3章23~38節、ヘブライ 2章17節

ルカが記した主イエスの系図は、イエスから始まって人類の最初の人アダムにまでさかのぼっています。系図は、人と人とのつながり、関係を確認するものとして用いられましたが、この系図では、主イエスが真の人間になられたことを証言し、さらに私たちが主イエスにあって本来の人間とされることを明らかにしています。

1.人となられた主イエス
神が人となられたのが、主イエスです。このお方は、その誕生からして私たち人間と同じお姿で、その後同じように育ちなさいました。ユダヤの社会においては、三十歳というのは、神の召しをいただいて、その務めを始めるのに適当な年齢と考えられていました。主イエスは、この年齢になって「宣教を始められた」のでした(23節)。
そして、「イエスはヨセフの子と思われていた」とあることからして、幼い時から父親ヨセフの訓育を受けられ、大工の子としての仕事を教えられなさいました。また父親と一緒に家族を守り養うという任務を誠実に果たされ、人々の生活を知り、その絆を体験しつつ、父なる神の使命を果たしていく準備をされたのでした。
このようにして、憐れみ深い主イエスは、すべての点で私たちと同じようになってくださいました(ヘブライ2章17節)。

2.新創造される一人ひとり
この系図は、アダムまでさかのぼることにより、主イエスがユダヤ民族だけではなく、全人類との絆で結ばれていることを明らかにしています。そして、ここに登場する人物は、何を語り、何を成したかは記されておらず、また有名無名の別なく人の名が織りなされています。これは、私たちが、神から忘れられることなく、主イエスに結びつくものとして招かれていることを表わしています。
私たちは、一人の例外もなく、罪の深い淵に落ち込んでしまっていました。しかし、真の人間になられた主イエスが、その罪を十字架によって贖ってくださったことにより、私たちは新創造された「人間になる」ことができるのです(ヘブライ2章17節)。
私たちは、この主イエスに結びつけられることによって「神に至る」のです(37節)。