宣教題 : 「一心に」 宣教: 川原﨑 晃 牧師
聖 書 : ルカによる福音書 2章36節~38節
女預言者アンナは、幼子イエスに近寄り、シメオンの讃歌に自分の心を合わせるようにして、神に賛美をささげています。彼女は、その全人格・全生涯をかけて、神に向かって一心に生きたからです。
1.キリストに集中する
夫と死別したアンナは、その悲しみを通して心が砕かれ和らげられて、神との親密な交わりをし、また他者に対して思いやりの心にされました。彼女は、神に信頼し、いつも神に祈り続け、仕え続けたのです(37節、1テモテ5章5節)。それは、いつもイエス・キリストに集中している姿勢でした。
イエス・キリストの十字架の苦しみにおいて、神はご自身の力を振り絞ってくださいました。神が一所懸命になって、その救いを私たちに集中して注いでくださったのです。私たちは、その恵みに応答して、日ごとに神に感謝の祈りをささげ、感謝に満ちて神に仕えるのです。それは、十字架に死んで復活されたイエス・キリストを全ての中心に置くことなのです(2テモテ2章8節)。
2.キリストに生きる
アンナが神を賛美した言葉は、具体的には語られていませんが、その内容はシメオンの讃歌に通じるものだったでしょう(29~32節)。彼女は、イエス・キリストに出会ったことを喜び、神を賛美し、その出来事を周りの人々に語り伝えました(38節)。彼女は、若い時から信仰に生きてきたゆえに、老いて死を迎える時が近づいてもキリストに生きることができたのです。
同じように私たちも、老いる前にキリストに生きる喜びや慰めや力を体験し、それが日々の歩みを支える土台となることを祈り求めたいものです(コヘレト12章1節)。イエス・キリストへの信仰を言い表わした時が、「青春の日々」なのです。
イエス・キリストは生きておられます。このキリストに生きる者を神は用いて、人々の救いのために働かれるのです。