宣教題 : 「世界への祝福となる民」 宣教: 鎌野 直人 協力牧師
聖 書 : 創世記 12章1節~3節
アブラハムに対する「あなたのゆえに異邦人は皆祝福される」という主のことばこそが福音である、とパウロは語っている(ガラテヤ3:8)。信仰によってアブラハムの子孫とされた私たちにもこの福音を宣教する使命が与えられている。
1.神の祝福
アブラムに与えられた使命は「祝福となる」こと(創世記12:2)、つまり彼を通して世界の諸国民が神の祝福をいただく事である(12:3)。この神の祝福は、天地創造の初めに神が世界中を満たす被造物へと与えられたいのちの祝福を指す(1:28)。人はそれを自分たちの力で獲得しようとするが(バベルの塔)、神は造られたものすべてにこの祝福を与えようと願っておられる。神の祝福は賜物である。
2.すべての国民
神はすべての民(異邦人)がこの祝福を経験することを願っている(12:3)。一部の人だけ(たとえばイスラエルの民)に閉じられてはおらず、ノアの子孫として世界中に散り、広がっていった(10章)「地上の氏族すべて」がその対象である。すべての国民と出会うためにアブラムはカナンの地へと出ていったことを忘れてはいけない。まわりにクリスチャンがいないことは嘆くべき事ではない。祝福が「すべての国民」に与えられるチャンスを生み出す場にあなたは置かれている。
3.あなたによって
アブラムは他者のために選ばれた。聖書における選びとは、神の祝福が広がるという宣教を目的としている。だからこそ、選ばれたアブラムにとって、「離れ、行きなさい」(12:1)という主の命令に対する積極的な応答、歓びに満ちた従順が大切となってくる。主が私たちに求めておられるのも、主への従順である。主の招きに従って、安住の地から一歩進み、人々と関わることによって、祝福とならせていただきたい。