題 : 「人間になる」 宣教: 川原﨑 晃 牧師
聖書 : 創世記 2章1節~25節
ここでは、「神にかたどって創造された」(1章27節)人間について、別の視点から描いています。主なる神の方からの愛と真実をもっての語りかけや働きかけに対して、人間の側からは信頼と服従をもって応答していくことが強調されています。
単に人間であること以上に、本来の人間になることの大切さを教えているのです。
1.主なる神に向かって生きるようになる 4~17節
人間は、もともと顔を上に向けて生きるように造られました。すなわち、神に向かって生きる者なのです。
主なる神は、朽ちていく土の塵で形づくられた人間を、神の霊を吹き入れていのちある尊いものとされました。そして、楽しみと喜びに溢れた「エデンの園」を備えてくださり、そこを正しく治めるように人間に託され、その祝福が世界中に及ぶようにされたのです。ただし、何が善で何が悪かとの基準を決めることができるのは神のみであり、それに人間が従って生きることが永遠の祝福となるのです。
私たちは、この神に向かって生きる人間になるように、主なる神から招かれているのです。
2.愛が分かち合えるようになる 18~25節
人間が人間らしくなるのは、人と人の間を大切にして生きることです。そこで主なる神は、お互いに神に向かい合い、お互いが向かい合い、お互いが同じ方向に向かって使命に生きることのできる「彼に合う」ふさわしい者を造られました。
そこには、主なる神の愛の配慮がありました。一つには、神の被造物に人が名をつけるという作業を通して、人を助ける者を見い出すことができるようにしておられます。もう一つには、神は人を助ける者を造られるのに、愛の源である人の「あばら骨」を取り出して造られました。互いに愛を分かち合うことができるためでした。こうして、父母を離れて男女が結ばれるのは、互いに自立した者として、互いに自分自身を相手に与えていくことにあったのです。
愛が分かち合える人間になれるように、その原点に立ち返らせてくださるのがイエス・キリストであり、その救いのみわざです。